RYOTA MURAKAMI presents「村上千明の絵画展」[ 6/10 (fri) – 6/19 (sun) ]
デザインの制作に行き詰まった息子の誘いにより、親子でのデザイン活動がはじまった、村上亮太と、実の母親である村上千明による親子デュオのファッションブランド、RYOTA MURAKAMIによる企画展「村上千明の絵画展」を、6月10日(金)から6月19日(日)まで開催します。
母の千明は手芸が趣味だった事もあり、息子である村上亮太に手作りの衣服を着用させ、幼い彼は好んで着ていました。
彼は小学校に入学後、自分の服装を回りから馬鹿にされ、はじめて自分の着ていた服の違和感に気づきました。
その事がきっかけで彼は人一倍着る服を意識する様になりました。それが彼にとってはじめてファッションを意識した瞬間だった様です。
人と同じ格好がしたいという思いだったはずが、ファッション雑誌を読みあさり、気がつけばデザイナーになりたいと思うまでファッションにのめり込んでいました。
服飾の専門学校を卒業後、上京を果たし、リトゥンアフターワーズでアシスタントを始め、同時に、ここのがっこうでファッションを学びます。
デザイナーとして自分らしいものは何かと悩む中、思い出したのは、すっかり忘れてしまっていた母、千明が作る洋服たちでした。
実家から当時の洋服を郵送してもらい「自分もこういう服を作りたい」と思った彼は、すがる思いで母にデザイン画を依頼しました。
その後、デザイン画と仕送りと共に送られてきた手紙にはこう記述されていました。
「あんまりちゃんと手伝いできんでごめんな 絵かいたりとか得意やないもんで 亮が満足出来るようなこと 出来んかったね」
これらの過程を機に二人での制作活動が始まりました。
本展では、専業主婦、ファッションデザイナーとして活動する、おかんアーティスト、村上千明による新作絵画、これまでに描かれたデザイン画、RYOTA MURAKAMIのアーカイブ作品(服)が展示されるほか、「オカン(村上千明)と電話」をすることが出来るスペースなどが設けられます。
本展開催にあたって、村上亮太の師であるリトゥンアフターワーズ代表、山縣良和は、村上千明の絵を初めて見たときの記憶を次のようにコメントしています。
「村上亮太がまだ学生だった頃、自分らしさとは何かを必死にもがきながら探し求めていたときです。ある日彼は自分のルーツを探るべく、苦し紛れに、母が描いた絵を持ってきました。初めてそれらの絵を見たとき、とても感動したのを覚えています。純粋でユーモアがあり、可愛らしい。見ている私達の心もポジティブになります。そして、その瞬間から続く亮太とオカンの壮大なコラボレーションは、ファッション世界の中で忘れかけられていた優しさを、ひょっとしたら取り戻すきっかけをもたらしてくれるのではないでしょうか。」
RYOTAMURAKAMIを媒介として、村上千明によって生み出される世界には、明確な意図性と新しい絵画の可能性が秘められています。普遍的な母と子の関係を越えた親子デュオブランド、RYOTA MURAKAMIによる「村上千明の絵画展」に、是非、ご来場ください。
TAV GALLERY STAFF
作家プロフィール
村上千明
1957年生まれ。専業主婦。
息子の誘いにより2014年からデザイン活動をスタート。
村上亮太
1988年生まれ。ファッションデザイナー。
上田安子服飾専門学校卒業後、ここのがっこうでファッションを学ぶ。
鬼才デザイナー山縣良和が率いる株式会社リトゥンアフターワーズにてアシスタント経験後、2014年より「RYOTA MURAKAMI」をスタート。
RYOTA MURAKAMI
東京を中心に活動する村上亮太と、実の母親である村上千明による親子デュオのファッションブランド。デザインの制作に行き詰まった息子、村上良太の誘いにより、親子でのデザイン活動がはじまる。
2015S/Sコレクションより『RYOTA MURAKAMI』として活動をスタート。
http://murakami-ryota-desu.tumblr.com/
[受賞暦/参加企画]
2016年 スウェーデンでのファッション展覧会「Utopian Bodies」に出展
2015年 渋谷パルコミュージアム「絶絶命展」出展
2015年 インターナショナルファッションショーケースにてロンドンで作品発表
2014年 東京デザイナーズウィークにてセミグランプリを受賞
2014年 2015年S/Sコレクションにてデビューコレクションを発表
2014年 rooms29参加
2014年 欧州のファッションコンペ「ITS」にファイナリストノミネート
2014年 ミラノ百貨店「リナシェンテ」ウィンドディスプレイ担当
2013年 でんぱ組.inc アルバムジャケットへ衣装提供
2013年 渋谷パルコミュージアム「絶命展」出展
開催概要
名称 : RYOTA MURAKAMI presents「村上千明の絵画展」
会期 : 2016年6月10日 (金) – 6月19日 (日)
会場 : TAV GALLERY (東京都杉並区阿佐谷北1-31-2) [03-3330-6881]
時間 : 11:00 – 20:00
休廊 : 木曜日
Opening Party : 2016年6月10日(金)18:00 – 20:00
ステートメント
はじめまして。亮太の母の村上千明と申します。
絵を描く事は昔から大の苦手で、絵画、芸術というものには全く無縁のものと思っておりました。
息子に頼まれ3年ほど前から絵を描きはじめました。
なかなか上達はしませんが
「あれ描いて。これ描いて。」と言われるままに
その日の天気や、夢、読んだ本、旅した地の事をヒントに描いています。
気が付けば、下手ながら楽しいお仕事となっていました。
新しい世界を教えてくれた息子に感謝しています。
こんな私の落書きを扱って頂き、本当に本当に恐縮しております。
とってもお恥ずかしいですがよろしくお願い申し上げます。
村上 千明
推薦コメント
村上亮太がまだ学生だった頃、自分らしさとは何かを必死にもがきながら探し求めていたときです。ある日彼は自分のルーツを探るべく、苦し紛れに、母が描いた絵を持ってきました。
初めてそれらの絵を見たとき、とても感動したのを覚えています。
純粋でユーモアがあり、可愛らしい。見ている私達の心もポジティブになります。そして、その瞬間から続く亮太とオカンの壮大なコラボレーションは、ファッション世界の中で忘れかけられていた優しさを、ひょっとしたら取り戻すきっかけをもたらしてくれるのではないでしょうか。
山縣 良和
[参考画像]