「メンヘラ展 Dream」[ 1/20 (wed) – 2/3 (wed) ]


 

CVyQJjCUYAAiq8U.jpg_large

 

メンヘラ当事者が、アートを通して世界とつながることを目的とした展覧会「メンヘラ展 Dream」を、1月20日(水)より2月3日(水)まで開催します。

 

主催のあおいうには、東京藝術大学油画科に在籍する学生であり、自身も物質誘発性精神病性障害を抱えるメンヘラ当事者です。本展開催にあたって、あおいうには「メンヘラ展 Dream」の開催趣旨を次のように語っています。

「メンヘラに「夢を与える」、メンヘラが「夢を与える」という意味付けで、「メンヘラ展Dream」と名付けました。今まで、自傷のような内面性の発露でしかなかった私たちのアートが、社会と繋がることを夢見ているだけだった私たちが、今度は人や社会に「夢」を与える。そんな、展示にしていきたいと思っています。」

 

「メンヘラ展」は、2014年より継続して開催されている展示企画であり、2015年にTAV GALLERYで開催された「メンヘラ展 Special」では、出展者に、うつ病、摂食障害、パニック障害、境界性人格障害といった障害を抱える作家たちが参加し、2000人程の来場者を記録しました。

第6回目となる本展「メンヘラ展 Dream」では、より表現として洗練された作品を出展すること、社会に夢を与えることを目指し「メンヘラ展」展示グループから、「メンヘラ展」の主催であり、本展キュレーターであるあおいうに、武蔵野美術大学油絵学部に在学中、双極性障害を抱えるあさか、抑うつを抱え、デジタル表現を追求するあろ沢、2015年に「人を扇動する芸術」をコンセプトに開催されたグループ展「アジテート展」主催である、川久富美、wall-hand、ノイズ音楽家として知られる廃寺ゆう子、強迫性障害を抱えるウェブデザイナー、フルヤアツシの7名が参加します。

 

また、展示最終日である、2月3日(水)には、2015年に10年ぶりの個展「明るい絶望」を開催、3331 Arts Chiyoda統括ディレクター、東京藝術大学絵画科准教授であり、『ポコラート宣言』『福祉×表現×美術×魂』などの著作を持つ中村政人さんをゲストにお招きし、トークイベントと出展作品の講評会を開催します。

アウトサイダー・アートやアール・ブリュット分野の動向を踏まえて発展する、新しい表現の形としての「メンヘラ展」に、是非、ご注目下さい。

 

 

TAV GALLERY STAFF

 

 

作家プロフィール

 

あおいうに あおいうに1

 

あおいうに / Uni Aoi

1991年茨城県に生まれる。2011年メンヘラ展結成。2015年TAV GALLERYキュレーター就任。2016年東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業予定。主な受賞歴は、2012年ポコラート全国公募入選、ACTアート大賞展2014優秀賞、GEISAI#20 Point Ranking9位、ACTアート大賞展2015優秀賞、ターナーアワード2015未来賞など。主な展示・活動歴は、2012年-2016年メンヘラ展キュレーション、2014年GEISAI受賞者展(Hidari Zingaro)、2015年自作絵詩集「帰り道」販売、2015年2人展 透けたユートピア (新宿眼科画廊)、2015年会田誠のぼったくりBarゲストトーク(美学校)など。

Twitter : https://twitter.com/aoi_uni

 


 

あさか作品_1265 あさか1

 

あさか / Asaka

1993年中国福建省福州市に生まれ、2013年武蔵野美術大学油絵学部に入学。18歳の時に双極性障害と診断され、通院治療を受けています。油彩と鉛筆の平面作品を中心に制作しています。「メンヘラ展Dream」は作品を公開する初の場になります。絵を誰かに見せる、この行為に至るまでのエネルギーを「メンヘラ展」からもらいました。また自分も繋げる側の力になれればと思います。

 


 

あろ沢1 あろ沢3

 

あろ沢 / Arosawa

20歳。フリーター。抑うつ治療のため現在心療内科に通院中。虚無感に襲われながら混沌をコンセプトに作品を制作。アナログにはないデジタルの無機質さ、バグのような表現に愛着がある。

web : http://nanos.jp/arswars/

 


 

川久

 

川久富美 / Humi Kawahisa

1990生。詩、絵、立体、パフォーマンスなど様々な媒体で作品を制作。メンヘラ展2より「パフォーマンス」を開始。現在は肉体言語に着目して「呼吸」と「音楽」と「詩的空間」の三位一体構造をパフォーマンスに取り入れて実験をします。制作による精神的安寧、心の解放を信じます。

Twitter : https://twitter.com/kawahisa23

 


 

廃ゆうこ 廃寺ゆう子1

 

廃寺ゆう子 / Yuko Haiji

淫乱をテーマに「近代日本の敗北は呪術性を封じ込めたことにあり!大本を復活すべし!」を合言葉に日本の淫乱帝国の再建を望む。ノイズ音楽家として海外を中心にアルバムをリリース。過去の共演者に工藤冬里、白井民夫、近藤等則など。現代美術家の内海信彦氏との出会いを機に美術家としても活動。最近では後藤健二さんの死体画像をコラージュした「アイアムユカワ」という作品でも有名である。

Twitter : https://twitter.com/haiiyuuko

 


 

536353_114591122009585_295903425_n - コピー - コピー フルヤアツシ1

 

フルヤアツシ / Atushi Furuya

28歳。ウェブデザイナー。強迫性障害。周囲との違和感と、それに融和するために身につけた偽性と真性。常に浮かぶ観念強迫性ののろいの言葉と、間歇的な不安 感との生産性のない戦い。10代後半から始まる人格のドラスティックな変化で分断された、自己の各領域。それらを無意識的になぞる線を半ばオートマティッ クに産出することの意味を、自他に問いたいと思います。

Twitter : https://twitter.com/ves_telesterion

 


 

wall-hand wall-hand2 wall-hand4

 

wall-hand

2013年2月頃、うつ病を発症。同年6月頃より、絵を描き始める。自傷・自殺未遂を繰り返し、精神病院に2回入院。現在は症状は落ち着いているものの、いまだ通院中。イラストを中心として、人間の持ちうる身体性・社会性・リアリティ等をテーマに、様々な分野での作品発表を行う。最近ではマジシャンとしての活動も行っている。

Twitter :  https://twitter.com/seikan313?lang=ja

 

 

開催概要

 

名称 : メンヘラ展 Dream
会期 : 2016年1月20日 (水) – 2月3日 (水)
会場 : TAV GALLERY (東京都杉並区阿佐谷北1-31-2) [03-3330-6881]
時間 : 11:00 – 20:00
休廊 : 木曜日

出展者 : あおいうに、あさか、あろ沢、川久富美、廃寺ゆう子、フルヤアツシ、wall-hand
キュレーター : あおいうに

スペシャルゲスト : 中村政人

 

 

関連企画

 

□ 2016年1月23日(土)18:00 – 20::00

レセプションパーティ/ あおいうに朗読ライブ

「メンヘラ展 Dream」の開催を記念したレセプションパーティを開催。誰でも参加可能です。お気軽にご参加ください。また、パーティでは、本展キュレーター・あおいうにによる自作の詩の朗読ライブが開催されます。

 

□ 2016年2月3日(水)18:00 – 20:00

トークイベント / 講評会 あおいうに × 中村政人「メンヘラと美術教育について」

※入場無料

 

 

本展に向けて

 

 

メンヘラ展とは、メンヘラ当事者がアートをコミュニケーションツールとして、健康で文化的な社会と繋がっていくという希望を持って活動している展示会です。

ただの「メンヘラ」であった人が「アーティスト」となる登竜門のような場にしていくこと、この活動を続けていくことで、メンヘラ展という記号を使ってメンヘラのアートが一種のムーブメントとなり、メンヘラ達がより社会と繋がることが出来るようになること。それが、メンヘラ展の大義なのです。

最終的には、メンヘラ展という概念そのものをブランド化することによって、美術史上にその名を刻むことが目的です。私たちの活動や作品を後世にまで伝えていきたいのです。

そこで、「3331アーツ千代田」のディレクターでアールブリュットの専門家である、中村政人様をゲストとしてお招きし、より社会に目を向けた展示会にしていこうと考えました。

今回は、メンヘラに「夢を与える」、メンヘラが「夢を与える」という意味付けで、「メンヘラ展Dream」と名付けました。今まで、自傷のような内面性の発露でしかなかった私たちのアートが、社会と繋がることを夢見ているだけだった私たちが、今度は人や社会に「夢」を与える。そんな、展示にしていきたいと思っています。

「夢」に溢れた私たちのアートを、どうぞご高覧下さい。

 

 

本展キュレーター あおいうに