BIG-BANG PRESS「ピクチャーパーティ2」[ 6/28 (sat) – 7/12 (sat) ]
TAV GALLERYのオープニング展となる、写真家・小林健太が主催するアートプロジェクト・BIG-BANG PRESSによる「ピクチャーパーティ2」を、6月28日 (土) から7月12日 (土) まで開催します。
BIG-BANG PRESSは、これまで、巨大なzineを制作する『MMGGZZNN』プロジェクトをはじめ、zineの交換会『GENE’S MATE』やスライドショーイベント『PICTURE PARTY』など、様々な実験的なプロジェクトを運営してきました。今回出展するのは、BIG-BANG PRESSのメンバーで、ひとつ屋根の下40人程の人々と共に生活するユニークな写真家仲間3人、稲葉あみと石田祐規、小林健太。石田は古くからその家に暮らし、自身のブログにそこで起こった事件や、何気ない瞬間を切り取った優れたスナップショットを永遠と掲載しています。小林は石田から影響を受け写真を始め、現在では既存の写真のフォーマットに留まらない様々な活動を行っています。稲葉は写真学校で培われた専門技術に基づき、独自の感性とコンセプトで作品を制作しています。
「ピクチャーパーティ2」は、2つの空間で構成されTAV GALLERYの空間を生かし、ガラス張りのEXHIBITIONスペースでは、稲葉あみと石田祐規、小林健太の作品を展示。LABスペースでは「The Photo/Books Hub,Tokyo」に出展された『MMGGZZNN』の最新作と『GENE’S MATE』のアーカイヴをお見せします。
また、この展覧会はヴィデオゲームがイメージテーマになっています。「写真」は、単なるイメージの制作に留まりません。それは関係性や方法論が複雑に絡み合ったひとつの“ゲーム”なのです。この“ゲーム”の魅力を少しでも伝えたいという気持ちが、今回の展示の原動力となっています。
BIG-BANG PRESS
作家プロフィール
BIG-BANG PRESS
BIG-BANG PRESSは2013年に小林健太によって設立された架空の出版社です。巨大なzineを制作する『MMGGZZNN』プロジェクトをはじめ、zineの交換会『GENE’SMATE』やスライドショーイベント『PICTUREPARTY』など、様々な実験的なプロジェクトを運営してきました。
『MMGGZZNN』は高さ1.7m、幅1.2m(ページを広げると2.4m)の巨大なzineを世界中のアーティストとコラボレーションして制作するプロジェクトです。アメリカやオランダ、スペイン等のアーティス達と共に、これまで12部制作されています。制作された『MMGGZZNN』は背中のフックで天井に吊られ、出版(展示)されます。観客はページを捲るたびに、巨大な画像に視界を覆われることになるのです。『MMGGZZNN』の運営は小林の他、ギャラリストのTANAやオランダ人のペインター、マタイン・クラウトが関わっています。
『GENE’SMATE』は2013年2月から翌年1月まで毎月行われた、参加自由なzineの交換プロジェクトです。参加者は自分が制作したzineを持ち寄り、互いのzineを交換します。BIG-BANG PRESSのメンバーもzineを制作/交換しますが、これらは非売品で、交換することでしか手に入れることができません。メンバーのzineが欲しいと思った人は「zineを作る」というゲームに参加せざるを得ないのです。そうして私たちは様々なアーティストやデザイナー、またはアートワークを一切制作したことの無い人々のファーストzineを手に入れてきました。
WEB : http://bigbangpress.net/
Kenta Cobayashi (http://ekabk.blogspot.jp/)
Yuki Isida (http://yukiishida.com/)
Ami Inaba (http://amiamisg.tumblr.com/)
開催概要
名称 : BIG-BANG PRESS「ピクチャーパーティー2」
日程 : 2014年6月28日 (土) – 7月12日 (土)
会場 : TAV GALLERY (東京都杉並区阿佐谷北1-31-2) [03-3330-6881]
時間 : 11:00 – 22:00
休廊 : 木曜日
WEB : http://pictureparty2.tumblr.com/
OPENING PARTY : 2014年6月28日 (土) 18:00 – 22:00
ステートメント
「ピクチャーパーティ2」というゲームが私は好きです。
このゲームは、全宇宙で10億本を売り上げるビリオンセラーとなりました。私は兄からこのゲームを教えてもらい12歳のときに初めてプレイしました。初夏の青々とした木々が枯れ落ちているのに気づかないほど時間はあっという間でした。「ピクチャーパーティ2」のプレイ中に私は13歳の誕生日を迎え、気づいたら兄は遠い地へ飛びたってしまいました。
しかし、私はこのゲームを通じてたくさんの仲間ができました。一切合切を置いておいて、このゲームはとても面白い。不思議なことに地球ではまだ発売されていません。私はこのゲームを広めたいと願いました。そして私は大人になり、このゲームの販売権を得ました。ついに舞台は揃ったのです。
ところが、この地球上にゲームを持ち込もうとすると、実態を失い虚空に散らばってしまったのです。もっと正確に表現するならば、地球が存在する3次元空間に持ち込むことはできなかったのです。(ゲームシステムの多くは4次元空間に実装され、格納されていた)
そこで私は、この3次元空間に「ピクチャーパーティ2」を持ち込むためにある改造を施しました。BIG-BANG PRESSという地球を拠点とした代理店の方々から丁寧かつ熱心なご協力を賜りました。感謝の気持ちと御礼を申し上げたいのですが、わたしには言葉が見つからずお声にならない次第です。これを謝辞にかえさせていただきます。
ご覧ください。これがわたしが夢に見たゲームの実現です。「2」と銘打っていますが前作をプレイしていなくても存分に楽しめます。あなたのゲームプレイをお待ちしています。たくさんの先輩方があなたがたをサポートするでしょう。そしてまた、同じようにあなたも後輩方に自身の能力をプレゼントしてください。無限に連鎖するアクロバティックな景色に目を奪われて欲しいのです。
涙を拭いた指でゲームの電源を切ると、旅から帰ってきた兄がわたしの肩を叩きました。
「よく頑張ったな」
わたしは驚いて声が出ませんでした。兄はささやきました。”もっと面白いゲームを作った。おいで”とわたしの腕を引っ張りました。そして部屋からは誰もいなくなり、ドアがゆっくりと閉まりました。
このゲームを自由に遊んでください。