クリストファー・ローデン 個展「Once Upon / Over」[ 7/18 (Fri) – 8/9 (Sat) ]


 

 


会期延長とオンライン販売開始のお知らせ

 

TAV GALLERYで開催中のクリストファー・ローデン個展「Once Upon / Over」にご来場いただき、誠にありがとうございます。この度、個展の会期を1週間延長し、2025年8月5日(火)から8月9日(土)の期間に開廊いたします。なお、猛暑の影響を受け、延長期間の開廊時間は15:00~21:00とさせていただきます。

また、会期延長に伴い、オンライン販売も開始いたしました。これにあたって、価格の改定を実施させていただく運びとなりました。主な変更点といたしまして、ECサイトではノンリミテッドワークとしてジュエリーを販売し、TAV GALLERYではアートピースとして、アーティストサインおよびED番号が刻まれた限定リングを販売する形となります。ジュエリーと美術という同じ芸術領域に属するものの、銀の価格高騰や産業構造の違いを踏まえ、価格および販売方法の調整が必要と判断し、ローデン氏との協議の結果、今回の改定に至りました。既にご検討いただいていたお客様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

ぜひ、この期間中にオンライン販売サイトをご覧いただくか、会場へお越しいただけますよう、心よりお待ち申し上げております。

 

TAV GALLERY 佐藤栄祐


延長会期:2025年8月5日(火)- 8月9日(土)
時間:15:00 – 21:00

オンライン販売ウェブサイト : https://christopherloden.com/collections/all


 

国際的に注目を集めるジュエリーデザイナー/仕立て屋、クリストファー・ローデンによる個展「Once Upon / Over」を開催いたします。ローデンは歯科医師の家庭に生まれ、身体の「欠落」と「補完」をテーマにした作品を生み出してきました。ジュエリーを通して、身体を超える感情的な存在を築くことに取り組み、観る者に深い思索を促します。

 

本展タイトル「Once Upon / Over」は、物語の始まりを意味する「Once Upon」に加え、物語が終わった後に残る空虚や余韻、変容を象徴する「Over」を掲げています。このタイトルは、物語の力学──構築され、抑圧され解放へと向かう過程──を反映しています。

ローデンの作品は、物語の中で語られすぎた理想から逸脱し、その影に潜む孤独や喪失と向き合わせることを目的としています。ローデンが描く「理想」を、もう一度手作りで再構築する行為は、呪いのように残された物語を私的な神話へと変換する儀式でもあります。

 

本展では、身体性と感情の境界を問い直し、ジュエリーやぬいぐるみの彫刻作品、インスタレーションを通じて、ローデンが長年探求してきたテーマ「憧れ」「記憶」「理想」を物質化した作品群が発表されます。

本展で発表されるジュエリー作品群は、童話のプリンセス的なモチーフを取り入れながら、それらに潜む「閉じ込められた記憶」を封印する装置として表現されています。ガラスドームに封じられたバラや、眠れる森の美女のベッドリングといった作品は、「保存」と「変容」の二義的な意味を内包し、ジュエリーという最も身体に近いメディウムを用いて感情の記録として視覚化されます。

また、ぬいぐるみの彫刻作品では、身体の一部を縫い合わせて修復と破壊を繰り返すことで、異形の身体を再構築しています。本来は無垢で愛着を抱くべき存在であるぬいぐるみが、理想像や恐れを投影された装飾となり、装飾がいかに感情の延長線上にあるかを示しています。これらの造形は、不気味でありながらも美しさへの欲望を浮き彫りにし、観る者に強い印象を与えます。

 

本展「Once Upon / Over」では、ファッション、身体、装飾、記憶といったテーマが交錯し、ジュエリーが単なる美的な表象にとどまらず、感情や願望を保存するための「封印」の器として機能する様子が描かれます。私たちは、かつての物語を越えて、何を引き受け、何を手放すべきかを問う、クリストファー・ローデンの新境地に、ぜひご期待ください。

 

TAV GALLERY 佐藤栄祐

 


開催概要

 

名称:Christopher Loden 個展「Once Upon / Over」
会期:2025年7月18日(金)- 8月2日(土)
会場:TAV GALLERY(東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布4F)[080-1231-1112]
時間:13:00 – 19:00
休廊:日、月

制作協力:王之玉、tropicani、SHIBERIA

レセプションパーティ:2025年7月18日(金)18:00-20:00

 


作家プロフィール

 

Christopher Loden / クリストファー・ローデン

双子座。『ファッション』という装いと身体に与える影響を、社会の枠組みそのものと関わるメディアや置かれている環境から考察する。象徴的な記号を巧みに操り、独自の解釈で物語を紡ぐような行為を好む。オーダーメイドのジュエリーを制作する傍ら、プロップのスタイリングにも携わる。

https://www.instagram.com/christopher.loden/

 

個展歴
2025年「Once Upon / Over」TAV GALLERY(東京)
2023年「Christopher Loden solo exhibition」Midoriko gallery(東京)
2022年「2121SS/AW COLLECTION」デカメロン(東京)

グループ展
2025年「NIKE mugen room」本妙院(東京)
2024年「ひみつの庭」New Gallery(東京)
2023年「亜細亜の迷子」the27club(東京)
2022年「舋everydaychemistry」RforD(東京)
2022年「影に、水を射す」Domicile Tokyo(東京)
2022年「自然界のドラマ」konomad(東京)
2021年「Pangea on the screen」TIMES(神奈川)
2020年「Pangea on the screen」TAV GALLERY(東京)